【コンテスト応募作品】日本の魅力を、和菓子イラストで表現してみた! 愛用画材&私の超恥ずかしい下描きも晒す。

  • 2020年2月4日
  • 2020年8月1日
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こんにちは、サオリ・デモデーモンです。

先日、“Beans Around the World Contest”というアメリカの企業主催のコンテストに作品を応募してみました。

「豆」をテーマにしたイラストなら、なんでもいいとのこと。

締め切り前であっても、既に応募された作品はウェブで見ることができるので、他の人のはどんな感じだろう? と思って見てみると……、

めくるめく世界各地の豆料理が、そこにあった。チリコンカン、ファラフェル、メキシコ風豆のサラダ、アフリカ風の豆スープ、黒豆のパテのハンバーガー、豆カレーなどなど。豆そのものを描いた作品も! お国柄が出ていて、見ているだけで楽しい。

豆の形は、可愛い。色も大きさも、バラエティに富んでいる。モチーフとしては好きだ。

しかし、一応ベジタリアンもどきの私であるが、実は豆類はどちらかといえば苦手である。

無駄にポクポクしていて水分が欲しくなるし、無駄にお腹に溜まる。(どうせお腹に溜まるなら、私は炭水化物を食べたい)

「じゃあ一体何を食べてるの?」という質問が面倒なので、あまり人には言わないだけである。

だから、今回応募作品を描くかどうかは非常に悩んだ。(5分くらいw)

そして、突然ひらめいた。

「そうだ、和菓子を描こう!」

日本の魅力を、和菓子イラストで表現してみた。

日本の誇る和菓子に欠かせない餡子は、小豆を原料として作られている。

小豆ももちろん、れっきとした豆だ。

料理に豆が使われているのはあまり好きではないが、なぜか和菓子は好き! 

味も美味しいし、何より見た目の造形がそれぞれ可愛い。手のひらに乗せて、日が暮れるまで眺めていたいくらい。

最初は、枝豆のずんだ餅や、きな粉を使ったものなど、大豆を活用した和菓子も描こうかと思った。

しかし私は軽い大豆アレルギーがあるため、(ちょっと大げさにいうと)大豆を目にすると、不愉快な気持ちになる。描くのは辞めておこう、という結論に至った。笑

絵が出来上がるまで。一番恥ずかしいものを晒す

これから、絵が出来上がるまでの工程を、載せようと思う。

でも、ただ絵を載せるだけではつまらない。

「恥ずかしいことを全世界に公開する」という悦びに目覚めてしまった私である。

一番人に見られたくないものを、あえて晒してみようと思う。

絵を描く人なら共感してくれるかもしれないけれど、ヘッタクソな下描きを晒すというのは、屈辱以外の何物でもない。

もう、死ぬほど恥ずかしい。

だが見よ、これが私の下描きだ!!

ああ、穴があったら入りたい。そしてその穴からこっそり目だけ出して、周りの反応を伺いたい。

てか、右下のたい焼きひどすぎ! たぶん魚だろうなと、かろうじてわかるレベルだ。

マジで何もかもが、雑すぎる。

これ下描きの意味、ある? と自分でも甚だ疑問だ。

(結局、和菓子3つ「笹団子」「水羊羹」「きんとん」は採用すらしていないし……)

色に至っては、豆大福の豆にしか塗っていない。それも、半分だけ塗ったら飽きて放置しているw

丁寧に下描きをすると、本番で再度同じものを描くという気が起きなくなる。超絶飽きっぽいからだ。

正直、私は絵の下描きが嫌いである。できることなら、やりたくない。

いちいち下描きをするとか、しち面倒臭くてたまらない。

私はもともと何事も、練習よりも本番だけしたいタイプである。

美大に行くという選択肢もあったけれど結局選ばなかったのは、他でもない「デッサン」がしたくないからだ。

そんな私だが、絵を描くときは一応(形だけ)下描きをしている。

やらないよりはマシだと思っているから……。

でも、下描きをせずにいきなり本描きしたらどうなるんだろう? という興味もあるので、挑戦してみてもいいかもしれない。

さて本番となると、私は俄然やる気を取り戻す。

桜餅、よもぎ餅、三色団子。好きなものを描くのは、ただただ楽しい。

和菓子の中では、よもぎ餅が一番好き! あの香り、プライスレス! もうすぐよもぎを摘みまくれる季節が来るのが、楽しみで仕方ない!

▼こんな記事まで書いてしまったほど。よもぎ愛ダダ漏れ。笑

いちご大福。いちごデカ過ぎ! 縮尺間違えた! 

でも、描き直すのは面倒すぎるのでこのまま進める!

どら焼き。ふんわり感を表現!

豆大福。皮に少し埋もれている豆と、飛び出ている豆の描き分けに力を注いだ。

あんみつとたい焼きを描いて、小豆散らして、紅葉も散らして、完成!

全体を通してこだわったのは、それぞれの和菓子の「質感」をなるべく忠実に表現すること。

あんみつのプルプル感を出すのが一番難しかった!

和菓子と一緒に日本の四季を表現したかったのだけれど、「冬」が困った。最近の日本は暖かくて冬がないし、冬のモチーフといえば雪とかなので、背景が白だと描きづらい。

苦し紛れに、神社の鳥居だけ描いた。日本っぽいし、初詣も一応冬だしと思って……。w

私が愛用している画材たち

私の机。いつももっと散らかっているが、撮影用に片付けた。笑

大抵の作品がそうだけれど、今回もアクリルガッシュ、水彩絵の具、色鉛筆を使用している。複数の画材を組み合わせると、タッチに奥行きが出る感じがする!

それでは、私の愛用画材をご紹介。

アクリルガッシュ

アクリルガッシュはすぐ乾いて重ね塗りできるので、せっかちな私の性格にぴったり! 

一度パレットに出すとすぐ固まってしまうのが難ではあるが、基本的にとても使いやすい。

私はターナーのものを使っている。


水彩絵の具

水彩絵の具はこれ。

よく使うので減りが激しい「白」が2本入ってるのが嬉しい!


もう10年以上使っているけれど、パレットに出してどこにでも携帯でき、気が向いたときにいつでも絵が描ける。手軽さが魅力!

水彩色鉛筆

水彩色鉛筆はこれ。

発色が美しく、水彩以外にも普通の色鉛筆としても使えるので、超便利!


例えばたい焼きの模様など、細かい部分を描き入れるときは特にこれが重宝する。

コンビニでスキャンして、データを送って完了。

実家にあるスキャナーは、サイズが小さくて足りないので、いつもコンビニまで行ってスキャンする。

この時点で、絵を描き始めてから既に9時間が経過。和菓子ひとつに、1時間ぐらいはかけている計算になる。

私は絵を描くとき、基本的に休憩というものをしない。一気に描き上げてしまいたいし、絵を描いていると、気付けばあっという間に時間が過ぎてしまっている。でも10時間以上だったら、さすがにするかな……。

深夜4時ぐらいだったが、遠慮なく父を叩き起こし、コンビニまで車で連れて行ってもらう。(超迷惑w 私はペーパードライバーな上によくブレーキとアクセルを踏み間違えるので、極力運転しないようにしている)

夜の散歩は好きなので歩ければ歩いているが、住んでいるのが田舎過ぎて、歩いて行ける距離にコンビニなどないのだ。

地元の風景。ジブリ感満載!

コンビニで3分ほどで無事スキャンを終え、家に戻る。

あんなスキャナーが家にあったら、いちいちコンビニに行かなくて済むし便利だろうなといつも思う。

が、そもそもあんな巨大なものが家にあったら邪魔で仕方ないので、やっぱりコンビニにお世話になるのが最善だという結論に落ち着く。

取り込んだデータをパソコンで開き、仕上げに、字を入れた。

締め切りは、ニューヨーク時間の0時まで。日本だったらとっくにアウトだが、時差があったおかげで、ギリギリ間に合った!

私は一体いつまでこのギリギリ人生を続けるんだろうと思うが、間に合ったので結果オーライ!

日本の誇る、アメイジング和菓子の魅力。

和菓子には、日本の風土が如実に反映されている。

豊かな自然と、一年を通してメリハリのある四季のおかげで、こんなにも多様な和菓子が生まれた。

桜や紅葉など四季折々の自然風物が、「和菓子」という形に、それは美しく落とし込まれている。

こんなお菓子の文化は、世界中を見渡しても類を見ないのだとか。

和菓子職人の友人から話を聞いたことがあるが、一つ一つに壮大なストーリーがあり過ぎて、気が遠くなる。作るのにも、手間が凄まじくかかるそうだ。

和菓子と密接な繋がりがある茶道の世界も、非常に奥が深い。

海外に行くと、日本の悪いところと共に、魅力もよく見える。

オーストラリアやタイでタクシーに乗ったとき「日本から来たの? 死ぬまでに一度、日本の桜というものを見てみたいんだ!」と何度か言われた。

四季がない常夏の国からすると、はっきりした四季があるというのは、羨ましいらしい。

和菓子は、海外の人からも人気がある。

あのミニマムな形の中に、自然のモチーフやストーリー性が込められているということ。

芸術的な職人技。

そして、主に餅米と小豆というシンプルな材料からできていて、ヘルシーであることなどが、人気の理由だろう。

そんな和菓子の魅力が、世界の人に伝わったらいいなと思う。

▼私の作品掲載ページ。リンク先でいいね❤︎押してくれると嬉しい!

https://www.theydrawandcook.com/illustrations/15261-wagashi-made-with-red-bean-paste

▼添えた紹介文。英語もっと上手くなりたい……!!

Wagashi are traditional Japanese sweets that are often served with tea.

They reflect the natural motifs of the four seasons, each of which is significant in Japan.

Wagashi are good for health.They are basically made from plant-based ingredients such as rice, red bean paste which is made with adzuki beans, and sugar etc.

Mochi and Daifuku are sweet rice cakes stuffed with red bean paste.
Dango is a sweet dumpling made of rice flour. Normally, three of them are served on sticks.
Dorayaki is made of pancake sandwich with sweet red bean filling.
Taiyaki is a fish-shaped cake, and it is also filled with red bean paste.
Cream anmitsu is made of small cubes of agar jelly, fruits, mochi, red bean paste, green tea ice cream, and drizzled with black honey.

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