なんと野草を楽しめるのは、春だけではなかった…!「初夏の野草摘み&料理合宿」に参加してきました@鴨川自然王国

梅雨も明けてすっかり夏らしい陽気になり、海や山が恋しい季節ですね〜!

一年の中で夏が一番好きで、なんならずーっと夏でもいいと思っている(笑)私には心躍るシーズンなのですが、ひとつだけ寂しいことがありました。

それは、大好物のよもぎやつくしなどの野草の旬がすっかり終わってしまったこと。

最近の癒しになりつつあった野草摘み。
また楽しむには、来年の春まで待たないといけないのかぁ…。

とちょうどそんなことを考えていたとき、若杉ばあちゃんと娘の若杉典加さんから直々に野草を学ばれた、編集者でオーガニック・ジャーナリストの吉度ちはるさん主催の「初夏の野草摘み&料理合宿」なるイベントがあると知り、喜び勇んで参加してきました!

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1日目の夕食メニューとちはるさん^^

会場は、私の住む場所から車で30分程のところにある鴨川自然王国

これはもう、参加しない理由がありません…!

「初夏の野草摘み&料理合宿」の舞台となった鴨川自然王国とは?

大自然に恵まれた千葉県鴨川市にある、
歌手の加藤登紀子さんが代表を務める農場です。

季節ごとにさまざまな農作業イベントが開催されており、農ある豊かな暮らしを発信しています。

鴨川自然王国HP

公式ページにも書いてありますが、ほとんどの人が道に迷うそう。笑
さらに、ゆったりした道しか走れないペーパードライバーの私には、到底ムリな山道!

一緒に行った母に運転してもらいましたが、落ちる〜!と大騒ぎしながらのヒヤヒヤ過ぎる運転でした…汗。

そんなこんなで、どうにか無事?山の上の鴨川自然王国に到着。

するとそこには、なんとも気持ちよく解放感溢れる景色が待っていました!

目をつぶれば、
鳥たちのさえずり。
蛙や蝉の鳴き声。
田んぼに流れる水の音。
木々の葉ずれの音。

このまま録音したら、最高のヒーリング音楽ができそう…。

スケジュール

さて、2日間のスケジュールはこんな感じ!

1日目

・鴨川自然王国へ
・昼食 自己紹介
・休憩
・野草摘み(雨天決行)
・料理→夕食

2日目
・野草摘み(雨天決行)
・料理→昼食
・14時頃 解散

実際にちはるさんから、初夏に食べられる野草を教わりながら皆で摘み、それぞれの野草の下処理と料理をし、食事という流れ。

摘みたて野草づくしの食事が3回も頂けるという、まさに大充実の内容でした!

1日目の昼食

早速、王国の畑で育てているサニーレタスを昼食用に収穫させてもらいました。

それぞれ自己紹介をしつつ、ちはるさんの手作り野草ランチをいただきます。

ピリッとした生姜味噌とごはんを、収穫したてのフレッシュなレタスで包んで。

私はちはるさんのお料理が大好きなのですが、外で食べるとより美味しい!

ごはんが進む〜!

さっぱりするので、お米を重く感じがちな夏にオススメの食べ方だそう♪
畑でレタスを育てたくなりました。

ほろ苦いきゃらぶきも美味しくて、この後教わるのが楽しみに…。

食後のお茶を飲みつつ少し休んでから、皆で夕食用の野草摘みへ。

1日目の夕食用・野草摘み

夏の野草は、春とはまた全然違った顔ぶれと聞き、新たな野草たちとの出会いにワクワク!

野草ビギナーの私でも分かるよう、ちはるさんが、一つ一つ丁寧に教えてくれました。

これは、カラムシ
漢字では「苧、苧蒸、苧麻」などと書くそうです。

葉っぱが大きく一番分かりやすい、ふき

きゃらぶきとさっと煮の2品作るということで、たっぷり摘みました〜!

猪の子槌(イノコヅチ)。

素人目にはカラムシといのこづちの違いがよく分からず、見分けるのに少し手間取りました。

しかし、母には「これのどこが似ているの〜。笑」と呆れられたのでそう感じるのは私だけかも?

↓茗荷(ミョウガ)。

夏の薬味に欠かせないミョウガが、こんなに生えているなんて!

葛の芽

葛粉は普段よく料理に使いますが、植物の状態で直接見るのは初めて。

先端の方を食べるそうです。

水引き草

このようにVの字が入っているのと入っていないのがありますが、どちらも食べられるそうです。

たわわになっていた桑の実を食べてみました。

これが、想像以上に美味しい。

プチプチしていて甘酸っぱく、野性味あふれる味わい!

袋が野草で一杯になったら、キッチンに戻って夕食の準備です。

1日目の夕食

昼食が美味しくて何回かおかわりしたにもかかわらず、野草摘みに野山を奔走した結果、すっかりお腹ペコペコに…。笑

皆で一生懸命下処理して作った、夕食のメニューはこちら。

・きゃらぶき
・フキのさっと煮
・イノコヅチとわかめのおろし和え
・セリの白和え
・ツユクサと水引き草の味噌汁
・葛の芽のチンジャオロース
・三つ葉の磯辺和え

まさに野草づくし、とっても豪華な食卓です!

それにしても、自分でさっき摘んだ野草がこんな美味しいおかずになるなんて、何回経験しても不思議〜。

初夏の野草は春のそれと比べてアクは強いそうですが、
(念入りにアク抜きしたからかもしれないけれど)食べやすいものが多いように感じました!

それぞれちゃんと個性はあるのですが、えぐみや苦みがほとんどなく、どんな味付けにも馴染んでくれそうです。

一番美味しかったのは、イノコヅチとわかめのおろし和え。
以前の講座でも感じたのですが、野草×海藻ってびっくりするほどよく合うのですよね〜。
山のもの×海のものの組み合わせで、栄養的にも理に叶っているのかなぁ。

新鮮だったのは、葛の芽のチンジャオロース。
(これは、若杉典加さんのレシピなのだそう。)

他のレシピも全部美味しくて、家で作ってみたいものばかり。

ちょうど日が傾いてきて頰をなでる風も気持ちよく、少しずつ色を変えていく夕日を眺めながらの、贅沢な夕食でした。

普段夜型の私もその夜は早めに布団に入り、心地よい疲れですぐにぐっすり。

2日目の昼食用・野草摘み

前日に野草をたくさん食べたからか、筋肉痛と疲れが少し残りつつもスッキリな目覚め!

新しい日帰りの参加者さんも含め全員集まったら、早速、昼食用の野草を摘みに繰り出します。

葉っぱを色々摘んで天丼にするということで、とっても楽しみ。

これは、桜の葉を摘んでいるところ。

摘んできた野草たちは、混ざっていた違う草や枯れているところを取り除いたりと、新聞紙に広げて下処理をします。

これがなかなか細かい作業で、一人でやるのは大変だなぁ〜。
と思うのですが、野菜を育てる手間と労力に比べたら、全然大したことありませんね。笑

と、ここでプチハプニングが。

後でお茶にする笹を取りに行く途中、お腹が空いてパワー不足になったのか、一瞬の気の緩みでぬかるみに足を取られて膝まで浸かってしまい、靴を丸洗いする羽目に…。

ちはるさんが非常食用?に作っておいてくれた生姜味噌入りのおにぎりをいただき、無事元気を取り戻しました。笑

空腹感とこの景色、おにぎりを食べるにはこれ以上ないシチュエーション!

とりたて、新鮮そのものの野生のミョウガ。
白いところを食べます。

香りの立ち方がすごい…。

いろんな葉を、天ぷらにしていきます。

どんどん揚がっていく、色とりどりな天ぷらたち。

葉脈の模様が衣に透けて、美しいです。

2日目の昼食

さて、やっとお待ちかねのごはんの時間〜!

出来上がったのはこちら。



・ふきの葉の佃煮
・きゃらぶき
・茗荷の茎の味噌和え
・いのこづちと切り干し大根の梅酢和え
・セリの胡麻和え
・ツユクサの酢味噌和え
・三つ葉のわかめスープ
・水引き草の磯辺和え
・桑の葉、桜の葉、ゆきのした、カラムシ、柿の葉、もみじの葉の天丼

またしても豪華…!な献立ですが、主役はなんといってもこの天丼。

こんなに色々な葉っぱの天ぷらが乗った天丼、きっと高級料亭でも食べられないでしょう…!

衣に甘辛いタレが絡んで、土鍋で炊いたごはんに染み込んで最高〜。
天ぷらは、特に桜の葉と柿の葉が香りも食感もよく、気に入りました。

フキは春のものよりもアクが強くなるというだけあって、今回のフキの葉の佃煮やきゃらぶきは、想像以上に苦めな大人の味でした。笑
でも、不思議なほど後引く味わい〜。

茗荷の茎の味噌和えは、スカッと爽やかな香りでごはんに合う!

梅酢和えや酢味噌和えはさっぱりと食べやすく、これからの季節にぴったり。

どんな野草でも作れるそうなので、野草と和え衣の組み合わせを変えたりと色々楽しみたいなぁ。

食後のお茶は、笹の葉をガスの火で直接炙って作る笹茶です。

葉の表面がしっかり焦げるまで向きを変えながら丁寧に炙り、煮出して飲みます。

「夏の暑い日に飲むとほんとに美味しいの〜!」
とちはるさんが仰っていたのも納得の、
なんともいえないスッキリしたいい香りのお茶でした。

笹にもいろいろ種類がありますが、笹ならなんでもよいそうです。
日本なら大体どこでも手に入るのでは?

個人的には麦茶よりも美味しかったので、夏にはぜひ作りたいところですが、マンションなどで葉を炙ると火災報知器が鳴るそうなのでご注意ください。笑

それにしても、春にしか食べられないと思っていた野草が、
初夏〜夏にかけてもこんなに楽しめる
なんてびっくり!

春には春の、夏には夏の野草があるのですね。
自然界って本当によくできている…。

まさに目からウロコでした!

夏の野草の食べ方まとめ

・春の野草よりもアクが強いため、アク抜きは念入りに

【アク抜きの手順】
①多めの塩を入れた熱湯で十数秒茹でる(ゆで時間は野草によって違う)。
②さっと洗って熱を取り、水に20分漬ける。
③水:醤油=7:3(特にアクが強いもののときは6:4)の液にさらに20分浸ける。

・大きく育ち過ぎているものは固くて筋も多いので、若くて柔らかいものを選ぶ

・トリカブト(有毒)に似ていたりするものもあるので、確信が持てないときは食べない

・野草料理は、1食に1〜2品程度がいいそうです。

「講座では、調理法を教えるために一度にたくさん作っていますが、野草は身体にいいとはいえど陰性▼なので、ほどほどに。」とのことでした!

今回の講座では、初めて目にする新しい野草との出会いはもちろん、え、この草って食べられたの?と嬉しい発見もあり。

ああ、摘んで料理するのが楽しみ〜。
大好きな夏が、さらに充実しそうな予感です。

こんなに実用的でありながら、最高にワクワクする野草の智惠を教わることができる講座、
他にはそうそうありません…!

そして私の地元・鴨川、本当にいいところだなぁとつくづく思います。
だって、美味しい草がこんなに生えていますから…。笑

今後の野草講座情報は、吉度ちはるさんのブログをご覧ください♪

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